デッキ紹介記事まとめは下記よりどうぞ
https://manacapsule.diarynote.jp/201812100147053518/
<電波でGO!!とは?>
Mana Capsuleのメンバーが思いついたデッキの紹介と、
仲間内での実戦結果を綴るコラムである。
Mana Capsuleのコンテンツ充実のための企画。
■事の発端
こんにちはもしくはこんばんは。
Mana CapsuleのGOだ。
新セット。エルドレイン。
新しいメカニズムはいつだって可能性の塊だと思う。
これまでのマジックでは果たせなかったデッキコンセプトが満たせる可能性があるのだから。
そんなウキウキした気持ちでGOはエルドレインの情報を眺めていた。
そんな中、興味深い1文を発見した。
唱えていない間はクリーチャーとして扱う…。
真っ先に思いついたのはあの懐かしいカードだった。
吹き荒れる潜在能力< やあ!!
そう。電波でGO、Vol.03「不朽の理想」で使った踏み倒し手段だ。
https://manacapsule.diarynote.jp/201902090027297353/
吹き荒れる潜在能力デッキに入れれば、クリーチャー扱いなので、
デッキの中身のソーサリーを1つのみにした上で、
ソーサリー面を唱えると当たりを確実に引くことができるのだ。
新しい潜在能力の可能性が見いだされた…。
そこから、またも苦悩の研究が始まるのだった。
■研究結果
結論から書こう。
出来事を入れた潜在能力デッキは中途半端になってしまい、キレがなくダメになった…。
なんだろう…例えるならラーメン屋なのになぜか売っている
普通のカレーライス???
ラーメン屋ならラーメン一筋で勝負しないと…。
解説しよう…。
前回の研究からできた最終系潜在能力デッキのレシピは以下だ。
creature - 10
4 ディミーアの浸透者
1 果てしなきもの
1 研究室の偏執狂
4 通りの悪霊
spell - 33
4 水蓮の花びら
4 渦まく知識
1 有毒の蘇生
4 リム=ドゥールの櫃
4 目くらまし
2 交錯の混乱
4 煮えたぎる歌
4 意思の力
1 土地譲渡
4 吹き荒れる潜在能力
1 無限への突入
land - 17
1 島
1 山
1 沼
2 古えの墳墓
2 裏切り者の都
4 沸騰する小湖
1 血染めのぬかるみ
2 汚染された三角州
1 Volcanic Island
1 Underground Sea
1 Badlands
インスタントによるマナ加速、カウンター、ドロー。
そして、設置後に変成による3マナサーチのみから決まる"土地譲渡"。
フィニッシャーは無限への突入+偏執狂。
個人的にはかなり気に入っているリストだ。
さて、このリストに"出来事"は入るだろうか?
よくよく考えてみればわかるが、このリスト、方針には、
出来事を採用する利点が実は存在しないのだ。
たしかに、潜在能力設置後の出来事カードはコンボ起点になるが、
設置前に対した役割が無いカード。しかも、設置後にもサーチもしづらい。
となるとデッキに沢山の出来事カードを散りばめる事になるが、それに何の役割をもたせられるのか?
出来事は"コンボ特化"の潜在能力デッキではノイズになってしまうのだ…。
オワった。
~~完~~
まだ終わりません!!!!!!!!
これでは、実験したけど何も成果を挙げられませんでした。
…という陳腐な結果でコラムは終わってしまう。
大事なのは、現状を整理する事だ。
自分の遭遇した状況から、何が問題の中核で、
どのように解決すべきかを考えるべきなのだ(メガネクイ
まとめると、以下だ。
◆気づき
・出来事はソーサリーを始点とするコンボを組み込める。メインデッキをソーサリー0枚にできる。
◆問題点
・コンボ特化の潜在能力デッキではカードに役割が無い。
・コンボ特化の潜在能力デッキのキーとして見ても、マナが掛かる分重い。
問題点は、潜在能力デッキを追求した時にGOがたどり着いたのは、
"コンボ特化型"だったという事だ。インスタントとアーティファクトにある優秀なマナ加速から
潜在能力を叩きつけるギミックこそ強みだったのだ。
出来事を入れてもダメな理由は、出来事がダメな訳でも、潜在能力がダメな訳でもない…。
デッキ設計思想自体が問題になっていたのだ。
■設計思想の再構築
いよいよ問題の本質にたどり着いたGO。
デッキ設計思想が合わない事が原因なのであれば、解決法は簡単だ。
より、出来事を活かすデッキ設計を模索すれば良いのだ。
出来事カードの利点。それは唱えられれば2枚分のアドバンテージになる点だ。
出来事は持久戦に強くデザインされている。
とりわけフェアデッキに活躍の場あるようにデザインされている。
そして、クリーチャー面の性能も高い。
つまり、それら利点を活かすのだ。
【ビートとコンボの両面で攻められるデッキ】
レガシーの既存のデッキでいうと食物連鎖デッキなどが該当する。
つまり、表向きはレガシーで出来事デッキとして振る舞い、
リソース勝負に持ち込んだ後にコンボを決めるのだ。
こうしてデッキ設計思想は決まり、ガード採用検討を経て、以下のデッキが完成した。
アドベンチャーコンボ
--------------------------------------------------
■Main
creature -25
・陰謀団の療法士4
・極楽鳥3
・真夜中の騎士団/運命の修正4
・恋煩いの野獣/切なる願い4
・残忍な騎士/迅速な終わり3
・氷牙のコアトル4
・厚かましい借り手/些細な盗み3
spell - 14
・アーカムの天測儀4
・願い爪のタリスマン3
・破滅的な行為1
・森の知恵1
・精神を刻むもの、ジェイス2
・神秘を操る者、ジェイス1
・呪文変容1
・原初のうねり1
land - 21
・ドライアドの東屋1
・アーボーグ1
・冠雪の島3
・冠雪の森2
・冠雪の沼3
・虹色の眺望4
・新緑の地下墓地3
・霧深い雨林3
・汚染された三角州1
--------------------------------------------------
Sideboard
・虚空の力戦3
・トーモッドの墓所1
・疫病を仕組む者3
・三なる宝球2
・再利用の賢者2
・帆凧の掠め取り4
--------------------------------------------------
細かく解説しよう。
まず、デッキのフィニッシャーとなる呪文を紹介しよう。
出来事がクリーチャーである事を利用した勝ち手段を探して行き着いた呪文だ。
出来事のおかげでデッキの中身をすべてパーマネントにする事が容易となったのだ。
すべて展開した後に、神秘を操る者、ジェイスとドロー誘発で即勝利ができる。
そして、元々吹き荒れる潜在能力だったスロットも以下の呪文に差し替わった。
インスタント、ソーサリー限定の<変身>ともいえるカードだ。
出来事との相性だけを見るならば、このカードは潜在能力よりも優れている事に気がついたのだ。
仕掛けるのに必要な合計マナ・コストが多少下がるのも大きな利点ではあるが、
コンボのトリガーがインスタントであることの利点はものすごく大きいのだ。
そもそも吹き荒れる潜在能力は見せるだけでまずカウンター、もしくは警戒されてしまう。
あきらかに普通のカードではないからだ。
そして、このデッキには潜在能力を守るカウンターは入れられない。
呪文変容ならば、インスタントでかつ、自分の出来事を唱えた後で唱えれば良いので、
例えば<恋煩いの野獣/切なる願い>の1マナソーサリーに対して相手の切ってくる
カウンターにレスポンスして上から呪文変容を仕掛けられるのだ。
注意点として、呪文にスタックして追加の呪文を唱えるかどうかは自分のターンである場合は
自分から選ばなければならないため、相手の反応を見てカウンターが無いなら呪文変容撃ちます。
とは出来ない。カウンターを釣る覚悟で相手に優先権を渡すか、もしくは相手ターンに
インスタント出来事から仕掛けるかになるのだ。
そして、ビート手段でも勝てるデッキ想定なので、例えば相手の全除去に
呪文変容を当てて防ぐといった緊急時のプレイもできる。奇跡の終末を思案などに
変えられれば勝ちも同然である。
唯一の欠点として、原初のうねりの性質(パーマネントでない呪文を入れられない)から、
複数枚積み込みが出来ないのだが、呪文変容1枚をメインボードに指し
サーチカードを用いて狙える時に引っ張ってくる構成で解決した。
都合のいいサーチカードがエルドレインにて、出来事と一緒に追加されていたのだ。
このデッキでの利用方法は大きく3つで、
1つ目はコンボパーツをかき集めるのに使う正当な利用。
2つ目は破滅的な行為を引っ張ってきて、タリスマンごと流してしまう。
3つ目に<厚かましい借り手/些細な盗み>で繰り返しバウンスしてアドバンテージを稼ぐ。
など、状況によって使い方を変えられるのだ。
多くはコンボパーツ引っぱるのがてっとり早いが。
そして、デッキの脇を固めるカードとしてBUGの強力なカード郡を採用している。
・陰謀団の療法士
・極楽鳥
・氷牙のコアトル
・アーカムの天測儀
・破滅的な行為
・森の知恵
・精神を刻むもの、ジェイス
サイドボードは至極まっとうなアンチコンボカードが大漁に入れてある。
コンボに依存していないため、"対策の対策"を入れる必要が無いのだ。
こうして、はじめの潜在能力と相性が良さそうという観点からだけではたどり着けないリストになった。
今回の試みは、いかにデッキコンセプト、デッキの設計思想がカード選択に影響を与えるか、
といった点での学びが大きかった。
■実戦結果
このコーナーではおなじみのフリープレイのコーナーである。
出来たデッキを実戦で使い感触を見るのだ。
今回のデッキの相手をしてくださるのは わか さんの
【デッキ紹介】マナカプデッキ探訪 Vol.6「ティムールサイコントロール」【レガシー】
https://manacapsule.diarynote.jp/201909140947003885/
過去これまでにないほどに洗練された構築に自信と興奮を隠せない。
新しいアーキタイプ誕生の瞬間に立ち会おうとしていた…。
合計10戦、メイン3戦、サイド6戦
2勝ー8負
…。
やっぱり、クソデッキだった。
■実戦結果
出来事はカウンターに弱い。
レガシーで厳しい理由はたったそれだけだった。
1枚1枚丁寧にカウンターされるとそれだけで終わりだった。
そもそも出来事というカード構造がレガシーでは適応できていないという結論なのだ。
どうりでスタンダードの軽量カウンターが弱く設定される訳だ…。
今回、ロジックに基づきキレイにレシピをまとめられた自負がある分、とても悔しかった。
間違いなく勝てると信じていたが、現実は甘くなかった。
アドベンチャー、夢をありがとう。
まなかぷデッキ発信基地 ~電波でGO!!~
次回につづく
https://manacapsule.diarynote.jp/201812100147053518/
<電波でGO!!とは?>
Mana Capsuleのメンバーが思いついたデッキの紹介と、
仲間内での実戦結果を綴るコラムである。
Mana Capsuleのコンテンツ充実のための企画。
■事の発端
こんにちはもしくはこんばんは。
Mana CapsuleのGOだ。
新セット。エルドレイン。
新しいメカニズムはいつだって可能性の塊だと思う。
これまでのマジックでは果たせなかったデッキコンセプトが満たせる可能性があるのだから。
そんなウキウキした気持ちでGOはエルドレインの情報を眺めていた。
そんな中、興味深い1文を発見した。
※『エルドレインの王権』のメカニズム 抜粋
《豆の木の巨人》が戦場にいる間は、出来事の側に書かれていることはすべて無視します。
出来事を持つカードがあなたの手札や墓地、ライブラリー、さらに追放領域にある間は、
出来事ではなくクリーチャーの特性のみ持ちます。
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/feature/%E3%80%8E%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%8E%8B%E6%A8%A9%E3%80%8F%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0-2019-09-04
唱えていない間はクリーチャーとして扱う…。
真っ先に思いついたのはあの懐かしいカードだった。
吹き荒れる潜在能力< やあ!!
そう。電波でGO、Vol.03「不朽の理想」で使った踏み倒し手段だ。
https://manacapsule.diarynote.jp/201902090027297353/
吹き荒れる潜在能力デッキに入れれば、クリーチャー扱いなので、
デッキの中身のソーサリーを1つのみにした上で、
ソーサリー面を唱えると当たりを確実に引くことができるのだ。
新しい潜在能力の可能性が見いだされた…。
そこから、またも苦悩の研究が始まるのだった。
■研究結果
結論から書こう。
出来事を入れた潜在能力デッキは中途半端になってしまい、キレがなくダメになった…。
なんだろう…例えるならラーメン屋なのになぜか売っている
普通のカレーライス???
ラーメン屋ならラーメン一筋で勝負しないと…。
解説しよう…。
前回の研究からできた最終系潜在能力デッキのレシピは以下だ。
creature - 10
4 ディミーアの浸透者
1 果てしなきもの
1 研究室の偏執狂
4 通りの悪霊
spell - 33
4 水蓮の花びら
4 渦まく知識
1 有毒の蘇生
4 リム=ドゥールの櫃
4 目くらまし
2 交錯の混乱
4 煮えたぎる歌
4 意思の力
1 土地譲渡
4 吹き荒れる潜在能力
1 無限への突入
land - 17
1 島
1 山
1 沼
2 古えの墳墓
2 裏切り者の都
4 沸騰する小湖
1 血染めのぬかるみ
2 汚染された三角州
1 Volcanic Island
1 Underground Sea
1 Badlands
インスタントによるマナ加速、カウンター、ドロー。
そして、設置後に変成による3マナサーチのみから決まる"土地譲渡"。
フィニッシャーは無限への突入+偏執狂。
個人的にはかなり気に入っているリストだ。
さて、このリストに"出来事"は入るだろうか?
よくよく考えてみればわかるが、このリスト、方針には、
出来事を採用する利点が実は存在しないのだ。
たしかに、潜在能力設置後の出来事カードはコンボ起点になるが、
設置前に対した役割が無いカード。しかも、設置後にもサーチもしづらい。
となるとデッキに沢山の出来事カードを散りばめる事になるが、それに何の役割をもたせられるのか?
出来事は"コンボ特化"の潜在能力デッキではノイズになってしまうのだ…。
オワった。
~~完~~
まだ終わりません!!!!!!!!
これでは、実験したけど何も成果を挙げられませんでした。
…という陳腐な結果でコラムは終わってしまう。
大事なのは、現状を整理する事だ。
自分の遭遇した状況から、何が問題の中核で、
どのように解決すべきかを考えるべきなのだ(メガネクイ
まとめると、以下だ。
◆気づき
・出来事はソーサリーを始点とするコンボを組み込める。メインデッキをソーサリー0枚にできる。
◆問題点
・コンボ特化の潜在能力デッキではカードに役割が無い。
・コンボ特化の潜在能力デッキのキーとして見ても、マナが掛かる分重い。
問題点は、潜在能力デッキを追求した時にGOがたどり着いたのは、
"コンボ特化型"だったという事だ。インスタントとアーティファクトにある優秀なマナ加速から
潜在能力を叩きつけるギミックこそ強みだったのだ。
出来事を入れてもダメな理由は、出来事がダメな訳でも、潜在能力がダメな訳でもない…。
デッキ設計思想自体が問題になっていたのだ。
■設計思想の再構築
いよいよ問題の本質にたどり着いたGO。
デッキ設計思想が合わない事が原因なのであれば、解決法は簡単だ。
より、出来事を活かすデッキ設計を模索すれば良いのだ。
出来事カードの利点。それは唱えられれば2枚分のアドバンテージになる点だ。
出来事は持久戦に強くデザインされている。
とりわけフェアデッキに活躍の場あるようにデザインされている。
そして、クリーチャー面の性能も高い。
つまり、それら利点を活かすのだ。
【ビートとコンボの両面で攻められるデッキ】
レガシーの既存のデッキでいうと食物連鎖デッキなどが該当する。
つまり、表向きはレガシーで出来事デッキとして振る舞い、
リソース勝負に持ち込んだ後にコンボを決めるのだ。
こうしてデッキ設計思想は決まり、ガード採用検討を経て、以下のデッキが完成した。
アドベンチャーコンボ
--------------------------------------------------
■Main
creature -25
・陰謀団の療法士4
・極楽鳥3
・真夜中の騎士団/運命の修正4
・恋煩いの野獣/切なる願い4
・残忍な騎士/迅速な終わり3
・氷牙のコアトル4
・厚かましい借り手/些細な盗み3
spell - 14
・アーカムの天測儀4
・願い爪のタリスマン3
・破滅的な行為1
・森の知恵1
・精神を刻むもの、ジェイス2
・神秘を操る者、ジェイス1
・呪文変容1
・原初のうねり1
land - 21
・ドライアドの東屋1
・アーボーグ1
・冠雪の島3
・冠雪の森2
・冠雪の沼3
・虹色の眺望4
・新緑の地下墓地3
・霧深い雨林3
・汚染された三角州1
--------------------------------------------------
Sideboard
・虚空の力戦3
・トーモッドの墓所1
・疫病を仕組む者3
・三なる宝球2
・再利用の賢者2
・帆凧の掠め取り4
--------------------------------------------------
細かく解説しよう。
まず、デッキのフィニッシャーとなる呪文を紹介しよう。
Primal Surge / 原初のうねり (8)(緑)(緑)
ソーサリー
あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。
それがパーマネント・カードである場合、あなたはそれを戦場に出してもよい。
そうした場合、この手順を繰り返す。
出来事がクリーチャーである事を利用した勝ち手段を探して行き着いた呪文だ。
出来事のおかげでデッキの中身をすべてパーマネントにする事が容易となったのだ。
すべて展開した後に、神秘を操る者、ジェイスとドロー誘発で即勝利ができる。
そして、元々吹き荒れる潜在能力だったスロットも以下の呪文に差し替わった。
Spellshift / 呪文変容 (3)(青)
インスタント
インスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを対象とし、それを打ち消す。それのコントローラーは自分のライブラリーのカードを、上からインスタント・カードかソーサリー・カードが公開されるまで公開する。そのプレイヤーは、そのカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
インスタント、ソーサリー限定の<変身>ともいえるカードだ。
出来事との相性だけを見るならば、このカードは潜在能力よりも優れている事に気がついたのだ。
仕掛けるのに必要な合計マナ・コストが多少下がるのも大きな利点ではあるが、
コンボのトリガーがインスタントであることの利点はものすごく大きいのだ。
そもそも吹き荒れる潜在能力は見せるだけでまずカウンター、もしくは警戒されてしまう。
あきらかに普通のカードではないからだ。
そして、このデッキには潜在能力を守るカウンターは入れられない。
呪文変容ならば、インスタントでかつ、自分の出来事を唱えた後で唱えれば良いので、
例えば<恋煩いの野獣/切なる願い>の1マナソーサリーに対して相手の切ってくる
カウンターにレスポンスして上から呪文変容を仕掛けられるのだ。
注意点として、呪文にスタックして追加の呪文を唱えるかどうかは自分のターンである場合は
自分から選ばなければならないため、相手の反応を見てカウンターが無いなら呪文変容撃ちます。
とは出来ない。カウンターを釣る覚悟で相手に優先権を渡すか、もしくは相手ターンに
インスタント出来事から仕掛けるかになるのだ。
そして、ビート手段でも勝てるデッキ想定なので、例えば相手の全除去に
呪文変容を当てて防ぐといった緊急時のプレイもできる。奇跡の終末を思案などに
変えられれば勝ちも同然である。
唯一の欠点として、原初のうねりの性質(パーマネントでない呪文を入れられない)から、
複数枚積み込みが出来ないのだが、呪文変容1枚をメインボードに指し
サーチカードを用いて狙える時に引っ張ってくる構成で解決した。
都合のいいサーチカードがエルドレインにて、出来事と一緒に追加されていたのだ。
Wishclaw Talisman / 願い爪のタリスマン (1)(黒)
アーティファクト
願い爪のタリスマンは、願い(wish)カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。
(1),(T),願い爪のタリスマンから願いカウンターを1個取り除く:あなたのライブラリーからカード1枚を探し、それをあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。対戦相手1人は願い爪のタリスマンのコントロールを得る。この能力は、あなたのターンの間にのみ起動できる。
このデッキでの利用方法は大きく3つで、
1つ目はコンボパーツをかき集めるのに使う正当な利用。
2つ目は破滅的な行為を引っ張ってきて、タリスマンごと流してしまう。
3つ目に<厚かましい借り手/些細な盗み>で繰り返しバウンスしてアドバンテージを稼ぐ。
など、状況によって使い方を変えられるのだ。
多くはコンボパーツ引っぱるのがてっとり早いが。
そして、デッキの脇を固めるカードとしてBUGの強力なカード郡を採用している。
・陰謀団の療法士
・極楽鳥
・氷牙のコアトル
・アーカムの天測儀
・破滅的な行為
・森の知恵
・精神を刻むもの、ジェイス
サイドボードは至極まっとうなアンチコンボカードが大漁に入れてある。
コンボに依存していないため、"対策の対策"を入れる必要が無いのだ。
こうして、はじめの潜在能力と相性が良さそうという観点からだけではたどり着けないリストになった。
今回の試みは、いかにデッキコンセプト、デッキの設計思想がカード選択に影響を与えるか、
といった点での学びが大きかった。
■実戦結果
このコーナーではおなじみのフリープレイのコーナーである。
出来たデッキを実戦で使い感触を見るのだ。
今回のデッキの相手をしてくださるのは わか さんの
【デッキ紹介】マナカプデッキ探訪 Vol.6「ティムールサイコントロール」【レガシー】
https://manacapsule.diarynote.jp/201909140947003885/
過去これまでにないほどに洗練された構築に自信と興奮を隠せない。
新しいアーキタイプ誕生の瞬間に立ち会おうとしていた…。
合計10戦、メイン3戦、サイド6戦
2勝ー8負
…。
やっぱり、クソデッキだった。
■実戦結果
出来事はカウンターに弱い。
レガシーで厳しい理由はたったそれだけだった。
1枚1枚丁寧にカウンターされるとそれだけで終わりだった。
そもそも出来事というカード構造がレガシーでは適応できていないという結論なのだ。
どうりでスタンダードの軽量カウンターが弱く設定される訳だ…。
今回、ロジックに基づきキレイにレシピをまとめられた自負がある分、とても悔しかった。
間違いなく勝てると信じていたが、現実は甘くなかった。
アドベンチャー、夢をありがとう。
まなかぷデッキ発信基地 ~電波でGO!!~
次回につづく
コメント